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生活

いつだって今日の食費が一番安い。

いつだって今日の食費が一番安い

中学生と高校生を育てている男児育児の大先輩にこう言われたことがある。
「あのね、あなたの家は子どもたちがやっとそろって大人と同じ物が食べれるようになって、今が一番食費が安いんだからね」
たしか、ついに牛乳が週に七本消費されるようになって、買いに行くのが重くて億劫だという話の途中だった。(うちには今、とにかく親の目を盗んでは牛乳ばかりを飲んで上に上に伸びていく四歳がいる)
「うちなんてもう、牛乳は自分たちで管理させてるからパックに名前を書かせてる」から始まって「もし、コストコが日本を撤退したら、わが家も日本から撤退する」でウケをとった大先輩の話を、ほかのお母さん方は笑って聞いていたけれども、わたしともう一人、男兄弟を育てているママ友は全然笑っていなかった。しかもそのママ友は男三人兄弟を育てている真っ最中で、バッグにはいつも魚肉ソーセージとカニパンが入っているし、わたしのバッグにもバナナとカニパン(ミカニパン100円)が常備されていた。
 
今そこにある家庭内食料危機。それについてどう対策していくか。
よく食べよく育っていく子どもたちの腹を満たしつつ、いかに教育資金を貯めていくか。
大先輩のありがたいお言葉を聞きながら思い出していたのは、親戚の男三兄弟の食卓には常に大きなホットプレートが鎮座していたことだった。夏休みに泊まりに行くと、朝ごはんの卵もハムも食パンも全部一緒に焼いていたし、お昼の焼きそばも、おやつのワッフルも、晩ごはんの餃子もそれで焼いていた。(後日、法事で会った際、それについて叔母に尋ねたところ、食べ盛り三人分の食事でフライパンを使い続けると慢性的な腱鞘炎になる。そしてそれは今でも完治することなく、今でも冬になると痛むことがあるという恐ろしい事実を知った)
 
わが家の現在の食費は月に約4万円。たぶん安いほうだと思う。
(ちなみに怪獣幼児がいるので外食は基本的には不可能だ。どんなに疲れ果てていても、上げ膳据え膳の外食よりも家で準備して後片付けをするほうが人間らしい食事ができる)
今のところ、ほとんどを国産で特に切り詰めることもなくこれで済んでいるのは、ひとえに近所の青果店・鮮魚店・精肉店、近所の畑の販売所、そして毎日なにかを安くしてくれているスーパーチェーンのおかげだ。
もう何年も砂糖は1キロ99円でしか買っていないし、食用油も2割引きの日にしか買わない。足りないから急ぎに買いに行くなんて、遠い日の花火だ
昨日なんて醤油・酢・ポン酢類が2割引きなのをいいことに、肩が抜けるかと思うほど買った。
しかも最近では通販のほうが安く済んでしまうことだって増えた。すでにごま油はAmazonで2Lのものを購入している。
定期購入で言えば、毎年10キロの家庭用土佐文旦を4000円前後で農家から直接通販で買っている。今年は出来がよく、量も採れたそうで例年の10%オフだった。
こんなこと、世のお母さんたちにとって当たり前の話だ。
そう。当たり前の話なのだけれども、この当たり前はこれから先20年近く続いていく。
 
育ち盛りを育てるということは、この瞬間の食費が一番安い。のだ